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懐石料亭の板前さんの味にはやはり及ばずとも、懐石だって和食です!
頑張れば素人にも懐石のコースは作れます!ということで、ここでは懐石のコースを作るためのレシピを少し、工夫のしどころを一通りご紹介します。
ただし、ここにあるものは懐石料亭で出されることが比較的多いものなので、「○○料亭の△△の味!」という指定はしておりません。あしからず。
目次
先付け…季節感を出して食欲をそそる
懐石料亭でよく出てくる先付に「白和え」があります。
お豆腐でつくる滑らかなあの料理です。ここでは白和えの基本的な作り方と、そこに何を工夫すれば季節感を出すことが出来るかを紹介します。
白和えの基本的な作り方
- 【用意するもの】
- 豆腐(絹でも木綿でもお好みで)・白味噌・砂糖・醤油・酒・にんじん・ほうれん草・ひじき
- 【手順】
- 豆腐は水を出しておく・にんじん、ひじきは軽くだしで煮ておく、ほうれん草は湯通しをして食べやすい大きさに切っておく・白味噌に砂糖、醤油、酒を入れて混ぜ合わせる(このときすりごまを入れても良い)・にんじん、ひじき、ほうれん草と豆腐、調味した味噌を和える
- 【工夫のしどころ】
- にんじん、ひじき、ほうれん草は彩から入れているので、季節によってはにんじんを塩もみした柿にしたり、ひじきを木耳にするなどすると良いですよ。
椀もの…料理人お腕前がわかるお吸物
見出しにあるように、板前さんの腕前がわかってしまう1品の椀物。これを上手に作るには、ずるくても市販の白だしを使うのがおススメです。
お吸物の基本的な作り方
- 【用意するもの】
- 白だし(市販)・お酒・薄口醤油・こんぶ
- 【手順】
- こんぶを水に浸し、30分以上置く・こんぶを入れたまま鍋を火にかけ、沸騰直前にこんぶを取り出す・白だしでベースの味を調える・薄口醤油と酒で再度味を調える
- 【工夫のしどころ】
- 上記のお吸物には「具」がありません。
この「具」こどがお吸物の本当のだしとなり、また季節感を醸し出すものとなります。
春は鯛のお吸物にし、桜茶用の八重桜を浮かべたり、夏は鱧ととろろこんぶにしたり、また香りの良いゆずの皮を浮かべたお吸物は本当に品があって美味しいですよ。
向付…より豪華に見えるように
向付、いわゆるお刺身は素人では残念ながらスーパーで買ってきたお刺身を用意することになるのが普通ですよね。
奮発してもデパ地下の魚屋さんとか…。これこそ料亭のお刺身とはなかなか張り合うことが難しい1品ですが、お刺身については盛り付け方が勝負です!
- 【工夫のしどころ】
- まずお刺身を盛り付けるお皿は予め冷やしておくのがポイントです。
さらに、より豪華に見せたり、季節感を出すためには、盛り付ける際に植物を上手に使うのがポイントです。
クラッシュアイスの上にお刺身を盛り付ける用の網(100円ショップなどにあります)をおいて、その上にお刺身を盛り付けたり、クラッシュアイスの上に芋の葉など、大判の葉を置いてその上に盛り付けると、季節感もゴージャスさも出ます。
他には南天の葉を添えるとか、花山葵を添える、秋には紅葉を添えるなどしても雰囲気がぐっと変わってきますよ。
焼物…できれば織部の食器を用意して
焼物は贅沢に、魚でも筍でも、素材を丸ごと焼いてしまうのが1番豪華に見えます。
特に料理!というものはないので、ここでも工夫のしどころだけを紹介します。
- 【工夫のしどころ】
- たとえば丸ごと秋刀魚を焼いたとしましょう。
そうしたら、盛り付けるに当たり、はじがみという加工しょうがを用意して、それを添えるだけでも料理に品がでてきますよ。
筍を焼いたのであればそこに木の芽味噌を加えたり、贅沢に先の方だけを焼いて出すのも大変乙です。
ここまでで、基本的な懐石料理の主たる部分は終了です。
この後にご飯とお味噌汁が出てきたりするのですが、ご飯も季節感を味わえる重要な料理ですよね。
ただの白米を良い器に入れて出すのも良いですが、春は筍ご飯やしょうがご飯、夏はあさりご飯や豆ご飯、秋にはきのこ類のご飯、冬は雑炊など、旬の素材を混ぜ込んでご飯を炊くと、すっかり懐石のコースの出来上がりになりますよ!